2005-12-19

頭が寒いぞ

こないだの休みに床屋へ行つた。いつも行つてるカット1,000円の店で、昼前だつた。先客は一人。オレの担当はかなり年配のオヤジ、と言ふか早い話、爺さんだ。
どんな風にしたいのか聞かれて、後ろと横はなるべく上のはうまで刈り上げて、前と上は半分くらゐにしてほしい旨伝へ、簡単に言へばてつぺんが平らぢやないスポーツ刈り、つて言ふか、丸い感じのスポーツ刈りかな、と言ひ添へた。これが失敗だつた。一言多かつた。
始めたのはいいのだが、なんとなく動きが怪しい。イヤな予感がする。眼鏡を外してるから、どんな状態になつてるのか把握出来ない。後ろと横を刈り上げて、上の辺りを切り出すと「もつと短くしていいですかね」と聞いて来た。なんだか短い気がするが、まあ、坊主ぢやなきやいいんだから、と了解すると、大胆にバッサリ、バッサリと切つて行く。慌ててストップをかけ、「あの、オレは坊主にしてくれ、つて言つてるんぢやないんですよ」と訴へた。すると「それは解つてます。坊主にはしませんよ。ただね、途中でさうやつて止められちやふと、こつちもイメージしながらやつてるワケだから、ね」と来た。
「はあ?なにそれ?あんたのイメージはどうだか知らないけどさあ、こつちのイメージはどうなるんだよ」
言つてもしやうがねえな、と覚悟を決めた。切つちやつたものは戻せない。一箇月辛抱しよう。
……帰ってから家族みんなに「どうしたの?なんで坊主にしたの?」と聞かれた。
二度と行かねえ。