脱原発宣言とは

オレも原発は止めてほしいと思つてゐるし、これ以上増やさないでほしいと思つてゐるが、脱原発とはどういふ意味なのだらう、と頭を悩ましてゐる。
反原発といふのもある。これはまあ、原発に反対する、といふ意味だとすれば、オレの立場はこつちに近いのかも知れないが、ぢやあ、原発の何に反対するのか、よくわからない。反原発もよくわかつてはゐない。
所詮、現在の電力供給の方法が（いまウチに送られてゐる電気を思ひ浮かべても、それが）原子力によるものか、火力発電によるものか、選択も区別もできない状態で、原発に反対するといふことが具体的に意味するものは、もはやこれ以上増やすな、といふ希望、要望、意見でしかないんぢやないの? わたしは原発からの電力を拒否する、なんてことはできないのだから。
なのに、脱原発を宣言した人がゐる。反ではなく、脱だ。一体どういふ意味で言つてるのだらう。言葉そのものは、原発からの電力供給から脱したい、といふ意味なんでせう。しかし、実際どんな行動を取るつもりなのか聞いてみたい。
概ね現在の電力が原発で賄はれてゐるとすれば、電気を使はない以外に、脱原発の具体的な行動はないやうに思へるのだが。