2014-12-29

不思議な毛布の話

この毛布は不思議だ。いま寝るときに使つてゐる、アクリル100%だけど、厚手で温かさうなので、寒くなると押入から出して来るのだが、一冬使ふことがない。といふのも、何日か使ふとウンザリしてしまふからだ。なぜか。
この毛布、なぜか掛け布団からズレてしまふのだ。目が覚めると半分くらゐしか掛かつてない、なんてのはいいはうで、けさなんかそつくり毛布だけ外に出てゐた。だから、タオルケットと掛け布団だけといふ恰好だつたのだ。あひだに挟まつてゐる毛布だけがズレる、つてをかしいだらう?
なので、こんなことが続くので厭になり、別の、例へば夏掛けなんかを引つ張り出して挟むことになるワケだ。風邪引いちやふからね。
あ、さう、電気毛布は使ひません。むかーしは使つてたことがある、軽井沢にゐた頃とか、半端ぢやないんで、寒さが。でも山を降りてからは使はなくなつた。喉が矢鱈に乾くんだよね。
で、けさ、ふと思つたんだけど、これは毛布がズレてるんぢやなくて、オレ自身が夜中に夢遊病のやうに起きて毛布を外してるんぢやないか。でもそれを覚えてないから毛布がをかしいなんて思つてるんぢやないか。さう思つたら、怖くなつた。さうやつて真つ暗な部屋で1人で毛布を外してる自分の姿を思ひ浮かべると、実に怖いものがある。