2007-05-19

不覚にも(又しても)涙が、

I am a Rockで涙が出てしまつた、rock feels no pain,island never cry,……岩は傷つかない、島は嘆いたことがない。冬の或る日、深くて暗い12月、僕は一人ぼつちだつた、……きのふは休みで、洗濯物を干してから、8km歩くつもりで(息子のと交換してる)iPod shuffuleを聞きながら家を出たのは9時半頃だつたらうか。walking versionで40曲入つてゐる。いろんなのが入つてゐるが、simon&gerfukelのgreatesthitsからboxer、i am a rock 、homeward boundを入れてあつた。shuffuleしないで順番に流してたらboxerになつた。さう言へば「チャンピオン」なんて曲を歌ふグループがあつて、「ライラ・ライ」つてのまでパクつてたなあ、おなじ日本人として恥づかしいなあ、などと当時も思つたものだが、昔からボクシングは好きで、輪島功一がショットガン・スミスに倒されたのを見て、ボクサーになつて代りにタイトルを奪ひ返したいと(年を取つてボクシングを始めたといふ輪島の直向きさが好きだつたのだ、いまの輪島はよく解らんが、当時)真剣に思つたことがあるくらゐだし、大場政夫が足首を捻挫しながらも戦ひ続けて防衛した場面とか、そもそもはカシアス・クレイが徴兵拒否で投獄され、再びリングに戻つたタイトル・マッチを中学校の小遣室(むかしは小遣さんといふのがゐたのだ)のテレビで美術の松岡先生が見てゐて、あれは日曜だつたらうか、授業中に教師が生徒と一緒にテレビでボクシング観戦なんてことはないだらうが、兎に角オレの個人的な思ひ入れとpaul saimonについての余計なお世話(きつと彼は虐められてたに違ひなく、チビだし、見た目もよくないし、だからああいふ、傷ついた人の気持ちがわかるのだ)とか、そして勿論現在の自分の思ひ、走れないこととか、一気に込み上げて、歩きつつ涙した、不覚にも。……そして負けないぞ、と思つた。