2011-09-22

眼鏡のレンズを通して本当の現実は見えてゐない

といふのは、最近感じたことだが、こんなことはもう世間では常識なのかも知れない。誰もが承知した上で眼鏡をかけてゐる、といふことをオレだけが知らないまま40年以上にわたつて眼鏡を通して見る世界が現実だと信じて生きてきたのだらうか。
裸眼で見る風景と眼鏡を通して見る風景は違ふ。風景でなくてもいい、目のまへの、机の上のもので比べてもわかる。裸眼のはうが見え難いけれども、立体的に見える。僅かな違ひだが、微妙な高さ、例へば文庫本とカバーをしたiPad2の厚さを比べて見ると、眼鏡を通して見るよりも裸眼で見るはうが高さの差を感じる。
これはオレの左右の視力に大きな差があることと関係ないとは言へないだらうし、眼鏡の度数もここ数年かへないでゐるから、いまの視力に合つてゐないといふこともあるだらう。
でも、ジョギング中にも、眼鏡のレンズを通して見る景色は遠近感が乏しい、と感じることがある。
それは視力のせゐだと言はれれば返す言葉もないのだが。
そんなワケで、裸眼で見る現実と眼鏡を通して見る現実は違ふ、同じではない、といふ結論に達したワケだ。
遠くのものを近視の目に見えるやうにするレンズだから、当然なのだらうか。
人間の目は素晴らしい。近視になつて損したなあ、と思ふ。