2015-01-08

いまごろになつてしまつたけれども、やつぱりキース・ジャレットのコンサートのことを書いて置かう

Amazonのレビューにキース・ジャレットのソロ・コンサートはジャズとかなんとか、さういふジャンル分けなんか意味がなくてキース・ジャレットのソロといふジャンルなんぢやないか、みたいなことが書いてあつたのを読んで感心してしまつた。さうなんだ、例へばキース・ジャレットのケルン・コンサートを聞くとひたすら心地よいピアノの音に包まれてゐるうちに時間が過ぎ拍手が聞こえて終はつてしまふのだ。そんでしばらくのあひだ余韻に浸る。さう、余韻に浸りたいのだよ。なのに、去年のソロ・コンサート(2014.04.30)ときたら、一曲演奏が終るか終らないうちに競ふやうに拍手が起こつてウンザリしたものだ。そのうへ咳き込む人がどうしてあんなにゐたんだらう。こつちは用心して迷惑にならないやうにマスクをして行つたといふのに。それからアンコールをねだり過ぎ。楽譜を見ながら、既に作られた曲を演奏するのならまだいい。それだつて二度三度とアンコールで引つ張り出すのは考へものだらう。キースは即興なんだからさあ、身も心もへとへとになつちまふよ。気持ちは解る。もつと聞きたい、それは同じ気持ちだけど、あのときのコンサートは四回くらゐは出て来てくれて演奏した。遅くなりさうなので、こつちは最後のアンコールは聞けなかつたけど。録音してるといふアナウンスがあつたから、いづれCDになつたら買つて聞けばいいや、と思つて。さう言へば、大阪では途中で中止になつてゴタゴタしたみたいだけど、オレが行つたオーチャード・ホールだつて、入口にちやんと中止になることがある、と注意書きがあつた。ジョン・ライドンみたいにさあ、Shut upつて客席に向かつて怒鳴るタイプの人ぢやないんだからねえ、キース・ジャレットは。長くなつて演奏について書く余裕がなくなつたので、演奏の話はまた思ひ出したら書くことにしよう。