2015-04-14

名探偵コナンについて書いてしまはう

本についてのことは、もう一つのブログに書くのを原則にしてゐるけれども、内容そのものには余り関係のないことなので、こつちに書くことにする。日課にしてこのブログを読んでくれてゐる人のために、といふのもある。
名探偵コナンはテレビでも屢々見るし、映画がDVDになつたのも借りて見ることもある。青山剛昌の原作、小学館の少年サンデーコミックスも29巻まで持つてゐる。娘が小さい頃、興味を持ちさうだつたのでBook Offで購入し始めたのだつた。週刊も月刊も漫画雑誌を殆ど読まなくなつてゐるので、まだ連載が続いてゐるのかどうか気になつてwikipediaで調べてみたら、まだ連載中で、20年以上になるさうだ。序でに調べたら、コミックは85巻まで出てゐる。持つてる巻数が半端なのは、事件が解決したところまで、といふ区切りで買つてゐたからで、特に意味はない。29冊も買ふくらゐだから、好きで読んでるのだが、漫画とは言へ、ちよつと有り得ないトリックといふか解決があるので、それをちよつと書いてみよう。
先づ、第一話。まだ工藤新一は高校生で、コナンにはなつてゐない。毛利蘭(アニメとヘア・スタイルがずゐぶん違ふ)とトロピカルランドといふ遊園地で、ミステリー・コースターに乗り、殺人事件に出くはす。首を切られるといふ残酷な殺人。このブログを読んでる人は内容を知つてゐるといふ前提で書くが、友人Bが犯人なのだが、体操をやつてゐてバランス感覚が鍛えられてゐるから可能だと工藤新一は指摘するが、体操の種目の中に移動する器具などのうへで演技をするものがあるだらうか。鉄棒、段違ひ平行棒、鞍馬、平均台、床運動、と浮かべてみても、器具は固定されてゐる(床は当然動かない)。つまり手足や体重を預ける器具は動かない。唯一吊り輪が安定してゐないくらゐで、体操をやつてゐたとしても、このトリックは無理ぢやないか。ミステリー・コースターは時速何kmかしらないが、かなりのスピードで移動してゐる。ましてトンネルの中だ。P25に配置図があるが、Bは工藤新一のまへに乗つてゐて、被害者は工藤の後ろの席だ。この図を頭に入れてP30を見ると犯人は工藤の頭越しに被害者の首に真珠のネックレスで作つたピアノ線の輪をかけなくてはならない。酔つ払つて眠つてゐるワケでもない被害者の首に、だ。しかも、暗いトンネルの中で。
そのまへの頁、P29で工藤はフックのやうな器具を取り付けた物を取り出し、と説明するが、絵で見る限り、そんな大きなものをBはどこに隠してゐたのだらう。更にそのまへの頁で工藤が指差す犯人は小振りなショルダー・バッグを右肩に掛けてゐるだけだ。P17で工藤は偶然犯人と握手するが、そのときも所持してゐるのは同じバッグだけのやうだ。スカートの中には隠せない。なぜなら工藤はスカートがまくれたところを見てゐる(P17本人談)からだ。走るコースターの速度に耐えられる頑丈な作りでないといけない。重さも相当あるだらう。どこに隠し持つてゐたのか。
事件についてはこのくらゐにして、2人組の黒服の男に移る。P37の工藤に薬を飲ませる場面。細長いカップらしきもので水らしきものを飲ませてゐるが、この容器と水らしきものはどうしたのだらう。少し汚れてゐるやうにも見える。この2人、手荷物らしきものは持つてゐないのだよ。着衣に忍ばせてゐたのだらうか。薬のケースは持ち歩くといふこともあるだらう。どこで調達したのか。
次に、FILE4「6本目の煙突」の終りからFILE5「もう一人の犯人」にかけて、コナンが犯人にバットで殴られる場面がある。小学生だよ、こんなに7回(場面として重複してゐるかもしれないが)も殴られたら大人だつて死んでしまふだらう。まあ、この辺は漫画だから見逃しちやひますか?殴られても怪我をして入院することもない、超人的なハードボイルド探偵も小説には幾らでも登場するので。
ちよつと大人げない粗探しをしてしまひました。