2006-04-19

いつからだらう

もうだいぶ前からだけど、テレビ・コマーシャルでビリー・ジョエルの「Piano Man」が流れる。東京電力かなあ。東京ガスかなあ。懐かしいねえ。この曲は好きだ。ビリー・ジョエルはあんまり好きぢやないんだ。判官贔屓と言ふか(これは「ハンガンビイキ」ぢやなくて「ハウグワンビイキ」なのださうだ、ことえりでもそれで変換したし、さう言へばさうだよなあ、題名は忘れちまつたけど、落語で植木屋とそこの主人とのやり取りの中で「九郎判官義経=クラウハウグワンヨシツネ」と言ふし、調べたい人は岩波の国語辞典か広辞苑をどうぞ、逆にそんなことも知らなかつたの?と言はれたりして、……)、有名になつてしまふと興味がなくなる、みたいなオレの性分もあるだらうね。オレが中学ん時だから、もう30年以上前の曲ですよ。その後のビリー・ジョエルのご活躍は存じ上げてをりますが、勿論好きな曲もありますが、やつぱり「Piano Man」でせう。ウルフマンジャックが「ビリー・ジョー」つて言ふんだよ、FENでさあ、だからレコード屋で聞くわけだ「ビリー・ジョーのビアノ・マンつて言ふ曲なんですけど、」と。すると解らない。首傾げちやふ。昔はロック聞いてるなんて不良と一緒の扱ひで、洋楽の歌手の名前や曲名なんか店員が知らなくても平気なんだいね。で、どういふ曲ですかあ、なんて興味なさ気に聞くんだ。で、こつちがフレーズを口ずさむと余計に解らない顔すんだよねえ。だつたら歌はせんな、つての。
で、全然関係ないんだけど、「シッピング・ニュース」を見たのですよ。ケビン・スペイシーが出てゐて、なかなかよかつた。映画そのものもよかつた。「LAコンフィデンシャル」で初めて見た時はラッセル・クロウと区別付かなかつたけど、録画したビデオで2回目に見て、いい顔してんなあ、と思ひました。ハンサムとか2枚目とかでなく。表情ですね。一方のラッセル・クロウはその後いろいろ出てゐるやうですが、どうにも頭が悪さうで嫌ひだ。お目当ては勿論ケイト・ブランシェットで、「ザ・ギフト」の直ぐ後の映画なんですね、これ。まるで別人で性悪女やつてます。意外に太つて見えたのは、さういふ工夫もしたのでせうが、体重増やしてると思ふなあ。肉感的な感じがないと、役柄がウソになる。最初のはうの、ほんの20分くらゐでしたかね、出番は。でも強烈でした。