2009-04-26

ハンニバルの映画は見るに耐へない

トマス・ハリスの小説は面白いんだけど、──これは小河君にも言つたんだけど、読んでるうちに「自分が死ぬ」といふことが頭に浮かんでやりきれなくなつてしまふのだ。虚しさと怖さ。なんでだらう。なので、原作の「ハンニバル」を読み始めたけど、イヤな予感で進めないのでDVDを借りて先に見てしまつた、といふワケだ。「羊たちの沈黙」は偶然、原作が後になつただけ。
ジュリアン・ムーアといふ名前だつたらうか。クラリス・スターリングの役者さんはかはつてます。なんでもジョディ・フォスターはシナリオを読んで残酷すぎるといふことで降板した、とかいふ話だ。ジュリアン・ムーアつて、「シッピング・ニュース」に出てる人だよね。
見てない人はこれから先は読まないでね。
映画、と言ふか、オレが見たのはDVDで、劇場公開ではそのままだつたか、どうにか処理したのか、テレビ放映ではカットされてたと小河君は言つてたが、終盤の、クラリスの邪魔をした男の頭を切るシーンと、脳味噌をナイフとフォークで切り取つて焼いて食はせるところは見るに耐へない。原作はどうなつてゐるんだらう、とは読みたくもない。小説でもさうなら、オレはこの先トマス・ハリスは読み続けられねえかもな。
人間をバカにしてないか。冒瀆してるよ。監督はエイリアン(?)のリドリー・スコット。