2011-04-05

被災地に気遣ひさせない程度の自粛

過剰反応は、まるで花粉症並みだ。
花見は自粛ださうだが、花見はどのくらゐ電力消費に関係するのだらうか。
プロ野球開幕で鼻息の荒い読売新聞の代表者は、この時節柄にもかかはらず開幕が遅れることに不満があるやうだ。弁へることは美徳だと教えられた。親からだつたか学校だつたか、地域の人々だつたか忘れてしまつたが。弁へることができない老人があちこちにゐることが不快きはまりない。
その読売新聞を含めたマスコミが諸悪の根源、温床だね。テレビをたまに点けても見てゐられない。無神経で、礼儀知らずで不愉快な取材と映像ばかりだ。
ジャリの「事故とカメラマン」を思ひ出せ。
写真を撮るよりも、助けることを選んだカメラマンが乗り合はせてゐたから事故の貴重な写真がなかつた、カメラマンではなく普通の人間がゐただけだつた、とジャリが言ふとほり。
いま現地に取材陣はどれくらゐ行つてるのでせう。その人たちは取材だけしてるのでせうか。私たちには報道の義務があるなんてことを言つてるんでせうか。目のまへの瓦礫の除去は凡て自衛隊や地元の人々やボランティアにお任せですか。疚しくないのでせうか、恥づかしくないのでせうか。報道は二の次ではありませんか。人間として、先づやるべきことがあるでせう、目のまへで見たら。ガソリンや電力・電池や食料は、あなた方の分をほかへまはしたはうがいい状況ではありませんか。肩身が狭くないですか。
まあ、もしさういふ人たちだつたら、オレたちは現地の映像なんて見られないでせうね。でも、いや寧ろそれでもいい、とオレは思ふ。助けてゐたので放送できる映像はありません、とテロップが出たはうが。