2013-03-17

東京都美術館でエル・グレコ展を見てきた

展覧会そのものは良かつたが、展示の仕方は変だと思つた。やつぱりかういふ一人画家の人生を含めた作品展示なんだから作品は年代順にすべきだ。平気で製作年が10年くらゐ離れてゐるものが並んでゐる。手元にある出品リストで見ると(この通りに展示されてゐたかどうかは自信がないけれども)、「芸術家の自画像」といふ最初の展示作品が1595年頃で、次の「聖母を描く聖ルカ」が1563-65年頃、更に次の「修道士オルテンシオ・フェリス・パラビシーノの肖像」が1611年。エル・グレコの絵がどんな風に変化して行つたか、といふ見るはうの興味は一切切り捨てられてゐる。
東京都美術館は構造が面白い。エレベータを使へば、もう一度見たいと思ふコーナーへの移動が気兼ねなくできるのが良い。