2006-11-28

school's out

かう、これまでどんな風に洋楽(に限らず音楽)を聞いて来たのだらう、と最近ちよつと考へたのは、もちろん腰痛で仕事を休ませて貰ふことが多くて病院で低周波治療なんかやつたり暇な時間があるからだけど、そもそもジョン・ライドンの「still a punk」を読んだからかも知れない。前にも書いたけどジョン・ライドンとは同い年で、これまでは余り気にしなかつたが、ジョンはどんなものを聞いて育つて来たのか、ピストルズの頃にはどんなものを聞いてたのか、つていふことが本に出てゐて、直接ジョンが言つてるのは他にも挙げててるけど印象に残つたのはアリス・クーパーとイギー・ポップ(&ストゥージズ)で、オレも似たやうなものを聞いてた(イギリスと日本でそんなに違はないといふことは寧ろ不思議なくらゐで、それが必ずしも日本でのヒットにはならなかつたにしても、それだけ当時の音楽事情と言ふか、流通は素早かつたワケだ)のが面白かつたのと、スージー&バンシーズのギタリストだつけが、当時は周りは殆どデヴィッド・ボウイとロキシー・ミュージックを聞いてた、つて言つてたこと。年が同じだから、とは言へない。ただ、オレの場合そもそものめり込みのキッカケはツェッペリンから始まり、実質解散状態──これは1968〜69年頃のお話です──のビートルズを意識的に遠ざける形で──しかし映画「レット・イット・ビー」は見に行つたし、レコードだつて幾つか持つてゐたけれども次第にビートルズは嫌ひだと口にするやうになり、ストーンズ方向へ走つたのは、やつぱり高校生といふ、恐らく誰でも(と言ひたいけど、さうでない人もゐるでせう)腹の中では「大人はガタガタうるせえんだよ!嘘つきの癖しやがつて!」と怒鳴りまくる年頃で、精々が無責任なアルバイトであつて1円の金も稼いだことがない、社会性「0」の馬鹿なガキにはおちよぼ口して「その時マリア様がやつて来て、レット・イット・ビーと仰ひました」なんて歌はれるよりは「血を流さう」だのストリート・ファイトだのはうがピッタリ来るのだらうが、それがデヴィッド・ボウイの「夜をぶつとばせ」のリメイクを聞いてグラム路線へ移行して行くんだけど、その辺りがジョン・ライドンやその周辺の人たちがどうだつたのか知りたい。つまりアリス・クーパー、イギー・ポップ以前のこと、そしてボウイ、ロキシーへと移行して行くところ。その辺がずゐぶん違ふんぢやないか、と想像するのだ。R&Bとか、ストーンズやビートルズが聞いてた曲つてのは、やつぱりどこかで耳にしてたワケだらうし、さうするとその辺の曲はこつちはGS経由になつて、地盤の差つてのがあるのではないか、と。まあ、こんなことを書く気になつたのは、アリス・クーパーの名前を見たからなのだ。アリス・クーパーはデビューから続けて買つてたし、好きでよく聞いたし、school's outなんて題名からして中高生には絶対大受けだよ。……纏まりもなく。