2017-02-26

誰が襖を閉めたのか

ゆふべ寝るとき横(北側)向きになつたら、以前父母が寝室として使つてゐた和室との仕切りの襖が少し開いてゐた。いまは母と床の間で寝起きしてゐるのだが、不断その北側の仕切りの襖は凡て閉めてゐる。四枚ある襖の右から二枚目が半分くらゐ開いてゐるのに気がついたのだが、起きて閉めるのも面倒なのでそのままにして寝た。
今朝、目が覚めると襖が閉まつてゐた。ああ、どうせお袋が寒いから閉めたんだな、と思つた。
出掛けるまへに母に、ゆふべ電気を消したあとで襖が開いてたんだけど、閉めたかい?と聞くと、まだ補聴器を付けてなかつたから埒が明かない。
ゆふがた灯油を入れに行つたから、そのとき開けたままだつたんだねえ、などと言ふ。さうぢやなくて、今朝閉まつてたから、お母さんが閉めたのか聞いてるんだよ。これを何度か繰り返して説明すると漸く理解して、え、閉めてないよ、わたしは。
誰が襖を閉めたのか。誰か他に住んでるのか。それはあり得ない、と思ふ。ネズミが出るといふ話はあつたが、ネズミに襖は閉められないだらう。
錯覚だつたかな。眼鏡外してたし。いいや、そんなことはないよ。襖のあひだにポッカリ闇が見えたんだから。
もしかしたら、いいや、こんなことは考へたくないけど、眼鏡をしてたら闇の向かうに何か見えたのかも知れない。
怖いでせう、hiko8さん。