2016-03-08

除菌と消臭

世の中はそんなに穢くて臭いんだらうか。
病気を理由に任期途中で総理大臣を辞任した人が再び所属する政党の党首、すなはち総理大臣になるといふ恥知らずな行動を許してしまふどこかの国の政治の話ではないし、一部の心が腐敗した人たちのことではない。
序でに、くどいけど、まへに書いたやうに、臭いとか汚いとかは主観で、既に判断してゐるのであつて、不快である、不潔であると言つてゐるのだ。どの程度のものを臭いと言ひ、どれほどのものを汚い、寧ろ穢いと呼ぶのか基準がないのだから。にほひがしたり、よごれてゐるといふことなんだよね、素直に言ふと。(よごれ、といふのも既に判断だけどねえ、そこまで限定すると意味が解り難くなる)。
蒲団の除菌をする掃除機、クリーナーが登場したとき、干せばいいんぢやね、と思つたけど、干したくらゐでは除菌ができない、細かい粒子のハウスダストが云々といふことであるらしい。普通の掃除機ぢやダメなんだと。ひよえー。
実に念の入つた話だ。そこまで心配しないと人体に影響が出る、病気になる、といふことなのでせうね。
一方では除菌スプレー、除菌消臭スプレーが売られ宣伝されてゐる。スプレーでも良い、といふことらしい。はてな、?、だね。なにがそんなに臭くて汚いんだよ、と言ひたくなるだろ。
風呂の掃除薬品のコマーシャルなんて、もつと非道くて、伝染病みたいだよ。命にかかはるんぢやねえの、と思ふほどだ。
これは一つの例だ。いつから、どうして日本はこんなに基準といふものを持たなくなつたのだらう。己の基準、それが先づ必要だけど、社会としての基準、コモンセンスだらうか、常識、良識、なんでもいいや、規範がない社会になつてる。
かういふことを言ふと細かいことに五月蝿いとか、変人とか言はれる。うーん。