2015-12-05

御見舞に行つてきたこと

あまり気が進まないが、書きとめよう。
いまの仕事をするうへで、基本的なことを教へてくれた、一つか二つ年下の知人が倒れて入院してゐるといふ話は、以前書いた。見舞に行きたいが、なかなか行けない、とも。
先づ、本当にその病院に入院してゐるのか。病院のホームページでは、入院患者に関することは電話では教へない、と書いてある。なので、入院してゐるかどうかを直接病院に行つて聞かなくてはならない。これに日数を要した。フラつと行けないでせう、病院の受付に。しかもそこは救急病院だ。邪魔になつてはいけない。
いやあ、ホントは怖かつたんだよ。見たくないんだ、倒れて入院してゐるその人を。
けふ、いやここ数日、機会を見つけて行く決心をしてゐた。だつて、目と鼻の先にある病院だから。で、けふ時間が取れたし、決心も付いた。受付で入院してるかどうか聞くと調べてくれて入院してゐることを確認する。会ふことはできますか、と聞く。御見舞に伺つても、大丈夫ですか。直接、その階のナースセンターで聞いてください。面会時間内なので、そのままナースセンターへ。かういふ人が入院してゐるさうですが、はい、入院してます、面会は可能でせうか、こちらからどうぞ、いえ、あの、面会しても判りますか、ああ、見れば判ると思ひますが、話すことは出来ません、さうですか、それではまた後で。
と一旦戻つたけど、どうしてもけふぢゆうに面会したいと強く思ふやうになつて、もう一度、御見舞の熨斗袋を持つて行つた。
そつから先はいいや。行つたんです。で、面会しました。係の看護の人が付き添つてくれて、わたしのことがわかつたやうでした。始めは視線が泳いでゐたんですが、かう、しつかり目を開いて、声のするこつちを見ようとしてゐました。
今度は、仕事を教へて貰つたお礼を言はうと思ひます。