2015-12-23

マイルス・デイヴィスのお勉強

まへに書いたことがあるんだけど(2014.09.11の記事「ジャズと蕎麦」)、マイルス・デイヴィスの話です。苦手なんだ、と。彼のトランペットが。
などと言ひながら、実は幼少の時分、トランペットがほしいと言つて親に渋々買つてもらひ、結局吹けなくてhiko8さんに譲つたといふ経緯があり、hiko8さんは吹けるやうになつて、ブラスバンドだかで吹いてゐたのでした。どうしてオレはトランペットがほしいなどと言つたのか。いまから思ひだしても全く思ひだせない。まさかマイルスのトランペットは聞いてない筈だし、日野皓正でも聞いたんでせうか。それでカッコいいと思つて、ぢや、オレも、の口だつたのか。
高校に入つてギター・マンドリン部に入つた理由は覚えてる。ずゐぶん昔、40年以上昔だけど覚えてる。ロック・バンドでギターを弾きたかつた、のですよ、無謀だなあ。結局、これもダメで、いまだに楽器をなに一つ扱へない有様。仕事でピアノを移動したりするくらゐですかね。あとキーボードからライン受けして拡声する程度。直接楽器はなに一つできないまま今日に至つてをりますが、話が逸れてますね。楽器を演奏できるやうになりたい、といふ密かな願望はありますが。
そもそもジャズは「難しい」といふ印象でした。クラシックは「古い」「退屈」でせうか。どれもロックみたいに単純ではない。でもいろんな音楽に興味があつたから聞いてみたかつた。それでマイルス・ディヴィスの「カインド・オブ・ブルー」を買つた。いろいろ調べてね、たぶん。これから聞いてみるかな、と。
ああ、面倒くさい。結論から行かう。
自分で言つといて、なんでマイルスのトランペットがダメなのか、もう一度トライしよう、お勉強しよう、理由を知りたい、つてんで「ビッチズ・ブリュー」をカセットで聞き始めたワケです、車の中で、ここ数日。
なんて言ふかなあ、エリック・ドリフィーの「アウト・トゥ・ランチ」の最初の曲(Hat And Beard)でトランペットが入るんだけど、これは全然苦にならない、面白いと感じるんだよね。巧拙はわかりません。楽器やりませんから。音として聞いてるだけですからね。フリー・ジャズが好きなんだよね、基本。オーネット・コールマンとか。それでかなあ、とも思ふんだけど。奔放さを感じない。なんかセオリーといふか、外せないルールを守つてるといふか、作つてる感じ、それがジャズ本来のものなんだ、と言はれると返す言葉もないんですがね。
で、もつと後に録音された「TUTU」と「Amandla」の入つたカセットがあるんで、それをちよつと聞いてみようと思ひます。