現実の保証

いま見てゐるもの、手に触れてゐるもの、それらが凡てオレだけにしかさう見えない、さう感じられない世界だとしたら。つまり、オレ以外には何も存在してゐなくて、オレだけが現実として理解してゐるのだとしたら。ピーター・ウィアー監督のトゥルーマン・ショー（ジム・キャリー主演）を更に極端にした例だ。──気が狂ひさうになるが、違ふといふ保証はあるのだらうか。けさの夢の中でオレはさういふ世界にゐた。オレは弟夫婦の家に夜遅く遊びに行く、その家は骨組みだけなのにオレには建物が見え、部屋も家具も見える、弟もゐるけれども、実はオレの頭の中にインプットされてゐるだけで実在しない、弟からこの家には幽霊が出るんだと言はれ、とつぜんオレはなにか閃いて、ここには誰もゐない!といふ恐怖に打ちのめされ、……目を開けるのが怖かつた。

3D映像といふ幻想

実際に3D映像といふものを見たのはヤマダ電機の展示品で、テレビだつたのか、ビデオカメラだつたのか、それさへもはつきりしないけれども、そのときの印象は、これは違ふ、だつた。
マスコミや家電業界が3D映像をどう定義してゐるのか知らないが、少なくともオレにとつての3Dは現実にこのオレが見てゐる世界と同様のものである、といふ意味だ。つまり人間の目と脳によつて把握できる現実の映像といふことだ。しかし、オレが見た3D映像は飛び出す映像だつた。距離感は確かにあるけれども、それは飛び出してゐるやうに見えるだけだ。これをもつて3D映像と呼ぶなら、こんなものは子ども騙しに過ぎない。
どんなに見事な写実的な風景画であつても、現実の同じ風景を凌ぐことは出来ない。どちらが感動するかといふ意味ではなく、その場に立つて肉眼で見てゐる風景と比べて見れば違ふ感じがする。本人は見てゐるとは思つてゐなくても、視野の片隅に入つてゐるものを実は見てゐるからだ。写真でもいい、テレビ画面でも、映画のスクリーンでもいい、人間の視野に比べればびつくりするほど狭いといふことは経験的に誰でも知つてゐる。二三年前に暫く振りに太田イオンで映画を見たとき、画面が大きいのに戸惑つたけれど、それでもオレの視野にはスクリーンの外側も入つてゐた。恐らく、正面を見てゐても、顔の左右に挙げた手は見える。極端に左右の視力が違つてゐるオレでも真横近くまで見える。
人間の目のやうな距離感を作ることが出来ないのだらう。限られたフレームの中で擬似的な前後関係を作つてゐるに過ぎない。つまり、3D映像は幻想に過ぎない。
アランは精神と情熱とに関する八十一章の始めのはうで（小林秀雄訳で初版なのが自慢なのだが、読み齧つてるだけで、きちんと最後まで読み通してゐないので偉さうなことは言へないが）「あの遠い地平線を、僕は遠いとは見ない。水平線の色とか、そこに見える他のものとくらべた水平線の大きさだとか、こまかいところはよく見えないとか、水平線と自分との間になにかあって、それがために水平線の一部が見えないとか、そういうことから判断して、あの水平線は遠いと判断するのだ。」と言つてる。つまりさういふことだ。立体的にものを見るのは目だけではないといふことだ。脳が判断して始めて立体的に見えるといふことだ。脳の働きを経ない映像には限界がある。

文庫サイズがベスト

ボサノバ・ノイズって面白いね。名前がいいよ。最初、メニエール症候群の事かと思った。
京セラのEchoもNECのLife Touch Wもまだまだ、俺の欲しいガジェットのイメージからはほど遠いね。折り畳んだ時に文庫サイズがベストだね。欧米ではペーパーバックサイズが好まれるのかもしれない。

ボサノバ・ノイズといふ脳の病ひについて

頭の中に雑音が鳴り響く。不規則に、しかもなんのまへぶれもなく鳴り出す。高音低音さまざまで、音量にも差がある。頭痛のヒドいものといふ認識だが、実はボサノバ・ノイズと呼ばれる不治の病ひであり、死に至ることもあるのだ、と顔はわからなかつたが、ある人物がけさの夢の中でオレに説明してくれた。

今度はNECからLife Touch Wの噂

京セラのEchoよりも更に面白さうなのがNECから出さうだ。7インチが2画面で500gとは驚きだね。横開きで広げて本でも読む感じで使ふのもあり、縦に開いて手元に来る画面にキーボード画面を持つてくればノートと一緒だ。縁取り部分の幅が広すぎるけど、単行本は意外にバイブルサイズのシステム手帳に近い感じで持ち運べるかもね。──が、やはりオレも文庫サイズが理想かな。

肝心のTaking Tiger Mountainはどうなるのか

先月に続いてEnoの初期のソロアルバムをAmazonに頼んだ。Another Green World とBefore And After Scienceの2枚。一昨日の配達だつたが、不在だつたので、昨日連絡して営業所保管にして貰ひ、けふ取つて来た。早速iPodに入れた。いまもiTunesでKing's Lead Hatが流れてゐるところだ。──が、Taking Tiger Mountainが遅れるといふメールが来てから一箇月。どうなつてるんだらう。待たされるとなほさら早く聞きたくなるぢやあないか。

京セラから出る「Echo」つて、どう?

２画面Androidスマートフォン。hiko8さんが以前こんなのが作りたいと言つてたのとほぼ同じタイプですね。携帯つぽく細長いけど。

レオナルド・ダ・ヴィンチ牧場！

けふ渋川からの帰りに赤城の南面を走つて来たら、こんな表示を見た。レオナルド・ダ・ヴィンチ牧場だつて。吃驚した。著作権といふか、その辺大丈夫なんでせうか。ほかにも牧場の案内がたくさんあつて、富士見だなあ、と思つた。途中、メロディーラインといふのがあつて、40kmで走るとチューリップの曲が聞へると出てたけど、50kmくらゐで走つても聞へた。