2008-07-31

たつた2歩で

一歩を95cmで(なんと言ふ名前なのか知らない、ストップウォッチなどの機能が付いてる)腕時計に登録してあるのだが、それで行くとオレの身長は二歩で越えられるといふことだ。実際走つてるときにそのことが頭をよぎると、ちよつと虚しい。さつきも虚しかつた。ホントにチビなんだなあ、二歩だよ、たつた二歩。
85cmでも二歩。1,2……つて走つたら、自分で自分の身長を越えちやふんだものなあ。

さうか妖怪なのか

人魚姫を元にしてるらしい、といふのは、なにかで呼んだ気がする。ポニョには直接関心はないんだけど、ただ曲がイヤ。
トトロもさうだけど、どこがいいのか、さつぱりわからない、あの曲。逆な言ひかたをすれば、いいなあ、この曲、と思つたことは一度もない。トトロも、ポニョも、ナウシカも。耳に残るから、つい口をついて出てしまふことはある。気づいて思はず、ゲッ、バカかオレは、と自己嫌悪に陥るのだが。
毎日毎日何度も何度も聞いてれば、刷り込みと一緒で曲の善し悪しの判断なんかつかなくなるよなあ。名作だ名曲だつて世間で通つてるものにケチは付けられないのが人情つてもんだ。相田みつをについて誰も批判的なことは言はないもんなあ。

2008-07-27

ポニョって妖怪でしょ

家ではそう言ってます。話の粗筋を聞いたら、人魚姫だね。
今、鮎川哲也の「早春に死す」光文社文庫を読んでます。今のところ不満はないね。ミステリーってこんな感じなら許せる。hiko7さんの云う様に種明かしが犯人の手紙とか遺言ってのは今一だね。

2008-07-26

ポニョが五月蝿い

人面魚かよ。嫌ひだ、宮崎駿。ディズニーと同じくらゐ嫌ひだ。トヨタと同じくらゐ。

2008-07-24

松本清張「点と線」はヒドいと思ふ

初めて読んだときもさうだつたけど、これ、滅茶苦茶ぢやないか。ホームでの四分間トリック。これだけのために書かれた小説だと思ふ。先づ、このトリックは本当に必要なんだらうか。普通に心中で処理されてしまふんぢやないの?駅での目撃証人なんて必要ないだらうに。これが却つて疑惑を生んでゐないか。死体の入つたトランクの移動だつて不自然なんだけどさ。パロディだつたら拍手しちやふけど。本格推理小説にはみんなこの手の不自然さがある。九州で殺してアリバイは北海道出張中なんて作り過ぎだよ。バカバカしい。北海道にゐたなんてアリバイはアリバイのためのアリバイでせう。それに刑事が矢鱈と出張する。北海道行つて来ます、福岡行つて来ます、熱海行つて来ます。金持ちだねえ、警察は。所轄が違ふといろいろ難しいみたいなんだけど、そんなこと一切触れない。どこがリアリズムなんだい?省庁の管理職と業者の贈収賄なんていふ古臭いテーマを糾弾してる風な姿勢・ポーズも困りものだ。これもさうだけど、基本的に解決篇が手紙(とくに遺書)での種明かしが一番ズルいと思つてる。その次はラストで犯人が真実を語るパターン。それは小説ではなくてテレビドラマのノベライズだよ。「黒いトランク」も手紙で謎解きの部分があつたかな、確か。それでも面白いものは面白い。読む進むスリルがあるかどうかで決まる。「点と線」には新鮮味もスリルも感じない。

2008-07-22

水上勉を読み直した

「霧と影」の最初から最後まで読んだわけではない。ところどころ飛ばした。これを本格推理小説と見てよいものかどうか。確かに社長の失踪の謎があり、小学教員の事故死の謎、詐欺事件もあるし、トリックもある。しかし、謎解きが主になつてるわけではない。ドラマと呼べばいいのか。猿谷郷といふ特殊な部落(これは創作でせうねえ)とそこに関はる人物たちの生き方、生き様みたいなものが書きたかつたのだらう。それは「飢餓海峡」がやつぱり人間ドラマをメインにした小説だつたから。解説は篠田一士で、「雁の寺」よりもこつちを推してる。オレは「雁の寺」は読んでないので知らない。「飢餓海峡」もう一度読むつもりで手元にはあるのだが、なにしろ厚いから。内田吐夢監督だつたか、左幸子と三国連太郎だつたかな。映画もよかつたけど。

2008-07-16

読み返さう

松本清張の「点と線」、水上勉の「霧と影」を取り敢へず読み返さうと思ふ。こないだ人間ドックで実家に帰つたときに持つてきた。
「黒いトランク」は光文社文庫の決定稿を見つけたら読み返す。

2008-07-03

Good Bye Seventiesでした

直しときました。恥づかしいね、……。勘違ひ。

2008-07-02

完璧な推理小説とは難しい注文だね

本格ものと呼ばれるものは、大抵「黒いトランク」よりも辻褄が合つてないか、合つてゐれば現実味が乏しくなる、と言へるかもしれない。アリバイ・トリックにしろ、密室にしろ、ダイイング・メッセージにしろ、これを合理的に、論理的に解いても、出発そのものが現実的ではないので、多少の矛盾は出てしまふんぢやないかなあ。
それと中町信の場合、仕掛けそのものが、こつちの思ひ込みを誘導するやうになつてるだけで、殺人のトリックは難しくはない。その書き方のトリックをおもろしいと思ふかどうかで、これは好みの問題。
折原一の「沈黙者」は、この手のもので作りは凝つてる。佐野洋も絶賛?だけど、オレはをかしいと感じたところもあつたので、それはブログに書いてある。
クリスティの「アクロイド殺し」(オレはこのタイトルが好きで、ハヤカワの田村隆一訳はこのタイトルで、他は「アクロイド殺人事件」)は中町信のスタイルだね。発表当時、ズルいといふ批評がずゐぶんあつたさうだ。やられた、とオレは思つたけど。
寧ろオレが気になるのは肝心なトリックよりも、すごく些細なことです。