2017-01-30

鈴の音がチーンと鳴つた

このあひだ、確か26日だつたと思ふが、夜のテレビで怖い番組をやつてゐた。視聴者からの相談で、その家にテレビカメラを設置して、その不思議な現象を捉へるといふものだ。濡れた足跡があつたり、人形の隣に置かれた花瓶の花の枝が折れたりする。どこかの住職が拝んでゐたとき、とつぜん仏壇の鈴(リン)の音がチーンと鳴つた。実家の居間の仏壇から聞こえたやうな気がした。
はつきり聞こえたのだが、お袋には聞こえなかつたらしい。耳が遠いからね。
怖くなつて仏壇に線香を上げて拝んだ。成仏してください、と。
翌日は仕事が休みだつたので、お墓参りをした。
これは怖かつた。

2017-01-19

去る者は日日に疎し

退職して10箇月。まもなく一年が経つ。立場は逆だが、諺通りに、まへの職場のことはだんだん忘れて行くのだらう。
このあひだの15日には渋川は雪が降つて積もつた。以前の職場で、雪掻きをしたことを思ひ出した。それから実家のすぐ手前で車が立ち往生し、弟や近所の人に手伝つて貰ひ、どうにか家まで辿り着いたことなども思ひ出した。
電話で聞いたら、足利は降つてゐないといふので驚いた。そんなに離れてないのに、ずゐぶん違ふんだなあ。こつちはまだ雪が残つてゐるところもあるといふのに。
さうさう、それで水が出なくなつた、といふ話をしようと思つてゐたのだ。
一昨日の朝から、台所の水道も風呂の水道もトイレもダメで、きのふ伝手のある建築関係の仕事をしてる人に来てもらひ、漸くゆふがた使へるやうになつた。あちこち管が破損してたらしい。水が使へないといふのは、まつたく悲惨だ。仕事から帰つて風呂に入り、つくづくさう思つた。

2017-01-08

少しのあひだ治療はお休み

6日の検査で、PSAがほんの少し下がつてゐた。去年の11月9日にドセタキセル投与以来、薬は一切使用してゐない。ホルモン注射も内服薬も、なし。なのにほぼ横這ひの数値だ。
もし上昇してゐたら、カバジタキセルの投与を始める覚悟はしてゐたが、意外な結果に気分を良くし、少し治療を休みたいと先生に伝へた。
先生はPSAの結果だけでは状態は解らないと言ふ。骨への転移を心配し言つてゐるのだらうが、これまでの3年間、どんな思ひで過ごしてゐたか、体を休ませたいし、病気のことを忘れたい、と話すと、先生は、解りました、少しのあひだ休みませう、と言つてくれた。
なので次の検査は3月10日。先生は3月31日まででもいいと言つてくれたが、さすがにそこまで空いてしまふのは不安だつたので、10日に決まつた。

2017-01-04

順番を守らうよ、大人気ない

正月早々、イヤな気分を味はつた。
まだ4日なので(まだ松の内だから)初詣のうちだらう、と織姫神社へ。ほぼひと月振り、しかも歩いて行くのは去年の8月31日以来。
久し振りだけど、それほど疲れることもなく到着。まあ、階段がきついのは、いつものことだ。
境内にはかなりの人出。拝殿にも数人。ほかの人がお参りしてるところへ並んで、といふのは気が引けるので、境内よりも一つ高くなつた拝殿まへの階段下で待つ。下りるのを待つて階段を上がり始めると、他にも数人一緒に階段を上がり始めた。まあ、いいか。最後に並んで待つことにする。まへの三人組の若い女の子たちが拝礼を済ませて下りるのと入れ替りに拝殿の階段を上がり始めると、なんと後ろにゐた小柄な老夫婦が続いて階段を上がつて来るではないか。三人づつだと勘違ひしてるのだらうか。一緒に拝むワケにも行かないから、お先にどうぞ、と下りて最後の列に並んだ。先を譲つた夫婦が下りると、次の老夫婦が、どうぞ、とオレに声を掛けてくれた。さうか、オレの動きを見てゐて、気を遣つてくれたのだ。断るのも失礼だから礼を言つて拝礼(「礼」がトリプルだぞ、下手糞)。
これは実は2度目だ。去年の夏だつたと思ふけど、オレが賽銭を入れたら、もう次の人が二組、横に並んで拝んでる。
それはないだろ。
どう思ひます?一人づつ、一組づつ、拝むはうがいいでせう。そんなに広い場所ぢやないし、急ぐワケでもないんだから。神様だつて、一遍にいろいろ別なお願ひを聞かされても困るでせう。