2008-05-19

されど時には悔恨も

打海文三の本を集め始めて、戸川姫子が出て来るのを順に続けて読み、頁を捲る手は止まらないけれども、「時には懺悔を」の感動はなかつた。警察組織の腐敗みたいなこと、それと背徳的な動機からの身勝手な殺人事件。それが詰まらないワケではないのだが。
なので「時には……」をもう一度ざつと読み直したら、終盤は読み飛ばせなくなつて感動した。生きて行くこと、生きてゐることに充実感を感じる、喜びを感じる、さういふ読後感がある。障害児の子どもをめぐる痛切な、それでゐて抑制の利いたハードボイルドだつた。
アクティブになれる強さを貰へるんだけど、この2冊は「死」といふものを強く感じて虚しさと恐れが残つた。やつぱりアーバンものは「時には懺悔を」でトドメかな。あと2冊あるけど。

2008-05-11

黒いトランクには幾つか種類がある

角川文庫から出てゐるのを読んだのだが、その頃はほかには出てなかつたと思ふ。でもいまは光文社文庫と創元推理文庫からも出てゐて、光文社のは最初に出版された形、創元が加筆・訂正後の決定稿ださうです。ぢや、角川のはどうなんだ、と疑問が湧くけど、……いつか読み比べてみたいものだと思つてる。
アドバイスを一つ。メモを取ることをお薦めします。もしも犯人を当てたい、トリックを見破りたいと思ふなら、なほさらです。トランクがどこにあつたか。そして誰はどこにゐたか。その動きが頭に入らないと謎が解けません。犯人の目星は付いたけど、トリックは破れなかつた。
蛇足ながら、鬼貫警部がどの辺で登場するかで難解度が計れる、と誰かが鮎川作品のどれかで書いてるけど、この「黒いトランク」は凄く早く登場します。
──まあ、ミステリーにはいろんなタイプがあつて、かういふタイプを本格ものと称して純文学みたいに本筋だ、王道だとする立場もあるやうだけど、純文学つてのもさうだけど、葛西善蔵みたいに極端な私小説も産んでしまふからねえ。元々娯楽なんだから、偏つちやふと却つて詰まらなくしちまふよね。

2008-05-10

本当に無いね、

hiko7さんご推薦の「黒いトランク」と「模倣の殺意」。鮎川哲也は2~3冊ある本屋があったけど、中町信の本なんて全く見つからない。bookoffは未だ探してないけど、この雨では出かけたくない。やっぱりミステリーには縁がないのかな。

2008-05-09

もう暫く様子を見ませう

同じ薬を4週間続けて下さい、といふことで、尿検査と血液倹素の結果から内臓疾患が原因での高血圧ではないと診断されたので、後は遺伝かな。朝の血圧が下がればね、と。朝130超では高いらしい。
21冊の続き物を読むなんて如何にもhiko8さんらしいですね。オレは漫画ぢやなきや読めないでせう。ハガレンがいま19巻かな。
20世紀少年をもし集めて読んだとしても24巻かな。──あ、るろうに剣心、──や、ドーナツブック、──いや、ドラゴンボール。これ、全部読んだぞ。42か43巻だ、けど、漫画だから。

2008-05-07

次はミステリーに挑戦

修道士カドフェル・シリーズの21冊を読み終わって、その解説の中で推薦していたケン・フォレットの「大聖堂」3冊を続けて読んだ。両方とも舞台は12世紀イギリス。カドフェルでは父と子、大聖堂では夫婦と親子の関係が描かれていた。「大聖堂」では2度泣いた。今は、大聖堂と一緒に読み始めた、幸田文の「みそっかす」をゆっくり読んでいる。次は、hiko7さんご推薦の「黒いトランク」と「模倣の殺意」を探して読んでみよう。ケン・フォレットの「針の眼」も気になる。
高血圧の可能性があるとの事、体に気をつけて。

打海文三を集めることにした

ネットであちこち捜しても「されど修羅行く君は」が絶版で、取引されてるのが1,500円。文庫でだ。単行本でも700円くらゐ。近くにある太田、足利のBookOffでは、こないだ購入した「愛と悔恨のカーニバル」と「凶眼」の2冊が単行本で見つかつただけだ。なんか作為的なものを感じるのは変かな。一斉に書店の棚から消えてる。角川の「裸者と裸者」「愚者と愚者」、あとは「ハルビン・カフェ」しかない。後藤明生なんて、まつたくお目にかからないし、中町信もまるで出まはつてないぞ。
渋川のBookOffを見たい。それは浦沢直樹の「20世紀少年」も序でに調べたいのだ。
けふ「ピリオド」も単行本で見つけたけど、これは「苦い娘」といふ題になつて中公文庫で出てる。無理にusedでなくてもなあ。手に入るものは、新しい文庫でもよいのだよ。

2008-05-05

記事の書き込みしました

「読書日記」のMONSTERと「述語集」のところ。書き込みました。MONSTERは、をりを見て感じたこと、考へたことを書き込むことになるでせう。
そして、話はかはるが、光市の差戻審の判決が死刑であつたこと、全うな判断だと喜びます。しかし、弁護団の代表者でせうか。事実誤認がある、と宣つた。ああ、まだ言ふか。
それから、打海文三の本を集めようかと思ひ始めたこと。全部で20冊にも満たない、絶版が出て来てるから。まへは太田イオンの喜久屋で中公文庫の棚に幾つもの題名の本があつたのに、一つもなくなつてた。早速けふ「愛と悔恨のカーニバル」単行本がBookOffで105円だつたから買つて来た。
それと、漸くUSB2.0のHUBを買つたこと。これでiPodを繋いでも「ここは1.1だよ〜ん」みたいな警告を見なくて済む。ホッ。
それで、血圧は安定してること。ときどき立ち眩みするくらゐ下がつてるぞ。ははは。
最後に、いま考へてるのは調子が悪く(はつきり故障中と言へ!)PowerBookG3 Lombardでサーバー立ち上げられねえかなあ、つてこと。